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十一月十九日 火曜日 混濁

Author: ドラドラ
last update publish date: 2026-05-20 17:05:12

 目覚ましは鳴っていない。それなのに、目は覚めた。

 目が覚めて、最初に伸ばしたのは、枕元のリモコンだった。

 テレビをつけると、部屋の静けさを切り裂くようにニュース番組の音が流れ込んでくる。

 まだ頭が完全に起きていないのに、現実だけが強引に入り込んでくる。

 どの局も、同じ話題だった。

『――昨夜の連続自爆テロ事件ですが、現在も被害の全容は把握できていません』

 アナウンサーの声は落ち着いている。

 だが、画面の下を流れるテロップは違った。

 赤く、太く、強い言葉ばかりが並んでいる。

【連続自爆テロ】【各地で同時発生】【動機は不明】

 現場映像、専門家のコメント、そして何度も繰り返される調査中という言葉。

 場所はぼかされ、被害は数百人規模とはっきりしない表現ばかりだ。

(……結局、何も分からないじゃないか)

 画面を見つめながら、無意識に歯を食いしばっていた。

 テレビを見

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